路地奥の町家リノベーション vol.6
遂に完成です。
今あるもの、古い建具や階段、手摺り、床板、天窓など、使えるものを可能な限り再利用した工事です。
これから力を合わせて人生を切り拓いて行く若いご夫婦。
無理をせず、可能な予算内でプラン作成をさせて頂きました。
・水回りは西側一直接に配置
・部屋を一つ解体して造った広いリビング
・吹き抜けの高い勾配天井
・限られたスペースいっぱいに製作した造り付けの浴室
・リビングに隣接した庭が見える大きな窓
・タイル貼りパーテーションの対面キッチン
・タイルと信楽陶器で造った洗面台
主だったご要望は概ね実現出来たようです。
外観は次の課題として、既存の状態としました。
ただし、窓に障子を新設しました。
内外両方で町家らしい雰囲気を醸し出してくれます。
外灯、玄関ホールの照明はレトロ感溢れるものをご提案しました。
古い造りのこの家に馴染んでいるように思います。
古い建具を綺麗にリフォームして再利用しました。
新しい建具では表現出来ない懐かしくも重厚な雰囲気があります。
吹き抜けの高い勾配天井。
大きな梁や母屋は当初から有るこの家の構造体です。
化粧(磨いて塗装)を施しています。
初めから有る天窓を再利用しています。青い空が見えています。
二階とそこから望む一階リビングです。
階段手摺りは古いものを補強して再利用。
高い位置にある古い壁はそのまま残しています。
往時の雰囲気が伝わる貴重な壁。
*薪で料理をしていたことで壁が黒く煤(すす)けています。
【 キッチン 】
キッチンに隣接したパントリー
棚は可動式で収納するもに合わせて、調整が可能。
キッチン周りの壁は、キッチンパネルでなく、モザイクタイルを採用。
ナチュラルで個性的な仕上がりになります。
【 浴室 】
サイズ、形状共にシステムバスが入らない空間です。
限られたスペースいっぱいに天井も勾配のフリオーダー浴室を造りました。
忙しいお二人のご要望で、タイルや桧でなく、お掃除のし易いパネル仕様で製作した浴槽。
お庭を眺めながら入浴が出来る配置になっています。
【 洗面台 】
タイルと信楽陶器の造作洗面台。
お好みのタイルと信楽陶器シンクを選んで頂きました。
複数回に及ぶ打ち合わせは、ご夫婦として結婚生活初めての大きな共同作業だったのではないでしょうか・・・?
お好みの違いや考え方の違いを一つ一つ乗り越えて完成した家。
センスの良いお二人ですので、家具や家電製品を配置されたら、とても素敵な空間になると思います。
最後になりましたが、長い工事期間を通して、常にご協力的に対応をして頂けましたことに心より深くお礼申し上げます。
blogged by 松山一磨 & 掛水梨華
2021年1月26日 10:15 AM | カテゴリー:( 1. お知らせ ) | コメント(0)