『 最近の記事 』

伏見御香宮 古民家リノベーション『蔵』vol.3

現在工事中の「伏見御香宮の古民家リノベーション」、続報です。

前回までのお話はこちら→vol.1vol.2

この日は、解体工事を始めるにあたり、ご近所へご挨拶に伺います。

弊社でこのような挨拶文と粗品をご用意します。
施主様もお品を用意されています。

スケジュールを確認中。
その後、施主様と弊社女性スタッフでいざスタート。

ご近所のお家を一軒一軒ご挨拶に回ります。

工事が始まることをお伝えすると、「いよいよ始まるんですか、楽しみですね」とご近所の皆様。
日頃からの仲の良さ、ご近所付き合いの深さが伺えます。
とてもお話上手で明るい奥様のお人柄も大きいかもしれません。

中には、吟優舎の住所を見て「北白川?懐かしいわ。私は小さい頃、よくあの辺りで遊んだのよ」とおっしゃる方も。

ご挨拶回りも無事に終わり、お家の中の片付けも順調に進んでいます。
いよいよ解体工事が始まります。

blogged by 黒川京子

伏見御香宮 古民家リノベーション『蔵』vol.2

前回より始まりました「伏御香宮の古民家リノベーション『蔵』」。
続報をお伝えします。

初回のお話はこちら→vol.1

この日は施主様と共に、京都御池にあるタカラスタンダードショールームを訪れました。

ショールームスタッフによる説明を聞きながら、システムキッチンやお風呂、トイレ製品の使用感を確かめることができるショールームです。

弊社では女性スタッフや設計プランナーが同行させて頂きます。 サイズ感やデザイン面の視点から施主様の製品選びをお手伝いいたします。

「キッチンはまず収納力が欲しい」と施主様。

食べ盛りのお孫さんがいらっしゃるので、お料理のサイトを見ながらよくお料理をされるとのこと。大きなフライパンやお好み焼き用のボウルなどを収納できるように…とのご希望です。

キッチンは、今あるキッチン備品を考えながら新しいプランを決めていくと失敗が少なくなります。

食洗機などもしっかりチェックされています。

こちらはお風呂。 実際に浴槽の入り心地を試されているところです。

「私はいつもお風呂で映画を見てるんです」とおっしゃる施主様に 「スマホを置く台もあるんですよ」とサッと台を取り出すショールームスタッフ。

「海外ドラマを見ていたら、もうお風呂から上がれないですね!」
そんな会話に笑いが起こり、とても和やかな雰囲気に包まれました。

タカラスタンダードの「GRANSPA」は、浴槽と床を自由に選択できるシステムバス。

床材が一般的なものよりも目地の幅が広いので、床掃除しやすいという特徴があります。

製品のパネルを見ながら材質や色を決めているところです。

製品の色の組み合わせをモニターでシミュレーションできるので、完成時のイメージが湧きやすくなります。

和やかな雰囲気の中、ショールームでの選定は終了しました。

弊社では、ショールーム見学にコーディネータースタッフが同行しています。

施主様だけで行かれても問題はないのですが、弊社スタッフが同行することで床の色やタイルとのバランス、細かい寸法についてお話ししながら進めることができます。

料金についてのアドバイスもその場でできるので、見積もりが大幅にオーバーすることがありません。

実は弊社スタッフも、施主様と一緒にワクワクしながら製品選びをお手伝いしています。

blogged by 黒川京子

伏見御香宮 古民家リノベーション『蔵』vol.1

今回よりお届けするのは「伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』」。

ご依頼のお宅は、湧水で有名な伏見御香宮や大手筋商店街にほど近い場所にあります。

伏見はまだまだ立派な町家が残る土地。

街を歩けば、古く美しい町家が多く見られます。

月桂冠の大倉記念館や坂本龍馬が襲撃されたことで名高い寺田屋など、歴史的な建造物にも出会えます。

施主様ご夫妻は、優しいご主人と弾けるように明るい奥様。お二人ともこの伏見のご出身です。

ヴォーリズ建築がお好きで、近江八幡市内に現存するヴォーリズ建築を見に行かれるほどだとか。

今回のご依頼の町家は、もともと奥様のご実家の数件先の並び。

改装されていますが、建てられたのは戦前です。

「高校生の頃、実家は友達から忍者屋敷って呼ばれていたんですよ」と奥様。

「なぜですか?」驚いてお聞きすると、建物正面に町家らしい格子があり、それが忍者屋敷を思わせたとか。

外観も内部も30年ほど前に改装され、忍者屋敷を思わせる格子はもうありません。 今回のリノベーションで「蔵」をテーマにした町家らしい外観に生まれ変わる予定です。

奥様はリノベーションをするにあたり、1年以上前から弊社ホームページとインスタを見ておられたそうです。

「もともと町家が好きだったんです。昔、町家をお昼どころに改修したお店で少し働いていたことがあって和風でいいなあと思っていたんです。終の住処ということで、自分の好きなものに囲まれて住みたいという気持ちが大きくなったんですよ」

「周りの家はどんどん現代風のお家になっていったけれど、歴史的な街並みの伏見が好きだから、自分の家を直すなら町家風の家にと思っていたんです」

今回のプランでは2棟の内、ご両親が住まわれていた1軒を弊社が町家風にリノベーション。

もう1軒は新築して息子さんご家族が住まわれる計画です。

「孫が3月に生まれるんです。体力が持つのかなあと心配!」
そうおっしゃいながらも、とても楽しみなご様子です。

どんな町家に変わっていくのでしょうか、少しずつ様子をお伝えしたいと思います。

blogged by 黒川京子

お客様のお声<滋賀県 M様>

弊社が以前お家のリノベーションをさせていただいた滋賀県のお客様が、ご依頼の経緯や施工の感想をお書きくださいました。

「お客様の声」として、こちらにご紹介させていただきます。

【M様より】

築百年を超える古民家を住まいとしてから、隙間風や床のヘタリなどと闘いながら暮らして来ました。玄関脇から見える縁側の佇まいが如何にも古さを象徴していました。当初は近場の工務店さんにお願いするつもりでいたのですが、妻が吟優舎様の HP を拝見しお願いできないか問い合わせたところ、快いお返事を頂きました。

僅か縁側の造作替えだけにわざわざ京都から滋賀の田舎までお越し頂くのは申し訳なかったのですが、打合せ時の代表の松山様の造詣の広さ深さに引き込まれて、縁側の濡れ縁、居間とダイニングの床の張替やキッチンのタイルの貼り替え、新規壁の造作、縁側掃き出し窓のスクリーンと追加工事をお願いしてしまいました。

流石に百年を超える古民家、至る所シロアリによるヘタリや、経年による歪み、それを補正する大変さ、そして正月明けの厳寒のリフォームでしたので、大雪は降る、水道は凍り付く日々でしたのに松山様をはじめ大工の福川様や、プランナーの人見様も嫌な顔ひとつせずに予算は厳しかったにも拘らず、本当に良い仕事をしていただきました。

センスの良さ、仕事の技量もさることながら、皆さんの人柄の良さは本当にありがたかったです。

今は、新しく生まれ変わった縁側で過ごす時間がとても楽しいものなりました。また、今までゲストをお招きすることなどなかったのですが、お越しいただいた方も「ここは本当に落ち着くね」と言ってくれます。

吟優舎さんにお願いして本当に良かったです。

季節ごとに、写真集を作りたくなるような写真の数々とともに、丁寧な暮らしぶりをお伝えくださるM様。

季節の移り変わりを感じながら、日々を楽しまれているご様子が伝わります。

大切なお家のリノベーションを任せてくださり、さらにはこのようなメッセージをくださいますこと、大変嬉しく、また大きな励みになります。

身に余る内容に大変恐縮し、工務店冥利に尽きるばかりだと感激しております。心より深くお礼を申し上げます。

お客様に感動していただくことを目標に、今後も社員全員で日々の仕事を大切にしてまいります。 誠にありがとうございます。

blogged by 松山一磨 & 黒川京子

京都市東山区 『山手の街並みに佇む町家リノベーション』 vol.7

京都東山区の『山手の街並みに佇む町家リノベーション』
いよいよ完成編をお届けします。

前回までのお話はこちら→ vol.1 vol.2 vol.3 vol.4 vol.5 vol.6

築90年以上も経つ古い町家が、リノベーションによって町家らしい姿に生まれ変わりました。 ぜひご覧ください。

リノベーション前

昭和の改装で増築しサッシなどが取り付けられた、リノベーション前の町家。

そしてリノベーション後はこちらです。

木製格子がついてガレージも新たになり、色調も統一され落ち着いた印象に変化しました。

新しいのに時代はむしろさかのぼったような、そんな雰囲気が感じられるのではないでしょうか?

では中をご案内いたします。

改修前の玄関の様子です。ごく一般的な古民家のものでした。

そして新しくなった玄関は…

玄関の土間に墨モルタルを流し込み飾りタイルを入れることで、モダンさも可愛らしさもある表情に変化しました。

飾りタイルの玄関土間は、帰ってきた時にどこかホッとするようなぬくもりがあります。

なぐり調の式台も味わいがあります。
夏には裸足で歩けば、木の質感を存分に感じられてとても心地よいことでしょう。

アンティーク風のペンダントライトが、優しく玄関を照らします。

このライトがあることで、可愛らしさがぐんと引き立つと思いませんか?

玄関の横は小さな洋室になっています。
和室と洋室の間に採用したのは、磨き上げられたアンティーク建具。
古いものを手入れして使うと、新しいものにはない味わい深い雰囲気の決め手となります。

前回お伝えしたように、トイレは玄関横のこちらに再設定しました。
まだまだお元気な施主様ですが、10年後のご年齢や生活スタイルを想定し、ご提案させていただきました。

新たに整えたガレージから、室内を見たところです。
車だけでなく電動自転車用も置けるようになっています。そのためのコンセントも設置いたしました。

アンティーク建具を開けると、和室そしてLDKへとつながっています。
京町家らしい奥に長い間取りが、現代の暮らしへと生かされています。

和室の襖は京唐紙に張り替えました。

京唐紙の面白い点は、何と言っても紙の色とインクの色でお家の雰囲気をガラリと変えるところ。

こちらのお宅は紙もインクも落ち着いた色調をお選びになったので、シックモダンな雰囲気に仕上がっています。

庭に面したLDK

vol.4の回で、施主様が京都御池タカラスタンダードショールームで選ばれたシステムキッチンです。

家電収納棚や柱の色など全体的な色調とよくマッチしています。キッチンの壁面にはモザイクタイルも貼られ、すっきりとした風情にまとまっています。

このLDKにはテーブルと椅子、ソファとテレビを置かれる予定です。

キッチンの奥に洗面、お風呂と続きます。
水回りが一直線で続いているので、家事などの面でとても便利ではないでしょうか。

何度かお伝えした、キッチンの天井です。
「元々の火袋を復元することで、町家独特の天井の低さを解消した広々とした空間を作る」という今回のプラン。

吹き抜けにすることで開放感があり、また高窓から光も取り入れられるようになりました。和風のライトも雰囲気を高めています。

こちらはお風呂の窓を縁側から見たところ。
浴槽に浸かった時にお庭が見えるよう、窓の位置を微調整しています。
弊社では、こういった細かい配慮も欠かせないと考えています。

新しいお風呂も設置されました。こちらでゆったりとバスタイムを楽しまれることでしょう。

建物は完成したとお伝えしましたが、お庭の方は未完成でこれから造園作業に入ります。お庭が完成した際には、改めてこちらでお伝えする予定です。

最後になりましたが、暑い時期から寒い冬まで何度も打ち合わせに足をお運びくださった施主様。
大工に差し入れなど多くのお心遣いをいただき、厚く御礼申し上げます。

「希望していた以上に良い家に仕上がった」とお喜びの言葉までいただき、スタッフ一同とても嬉しく感じております。

心より深くお礼申し上げます。誠に有難う御座いました。

blogged by 松山一磨 & 黒川京子