『 最近の記事 』

堺妙法寺芳名板(ほうめうばん) vol.2

養生と資材搬入が完了し、いよいよ工事スタートです。

現場作業を短縮するために、木材加工は会社作業場で完了しています。

・長さのカット

・組み上げ

・取り付けと固定

・微調整

が、本日の現場作業です。

メンバーは私(松山)以外に、大工2名と管理作業応援の1名の計4名です。

取り付ける位置は、参道真正面の本堂左手です。

186cmと160cmのでこぼこコンビ、上下の支えは完璧です!

フレーム完成です。

実はこのお二人は親子の大工さんです。
こんな風に親子で働くことは40〜50年前までは普通にありましたが、今の時代では大変珍しいことかもしれません。

真剣な眼差しで作業を進めています。

『真剣』である事

私たちの仕事では大切な心構えです。

blogged by 松山一磨 & 曽和理恵

堺妙法寺芳名板(ほうめいばん) vol.1

堺のお寺、堺妙法寺(さかいみょうほうじ)様からホームページを通して、工事依頼を頂きました。

主たる工事は、おトイレの改修工事です。

とてもバランスの良い綺麗なお寺ですが、おトイレが古くなり、イメージを一新したいというご要望です。

このお寺は千利休のお師匠様の墓地が存在する歴史有るお寺です。

主たる工事に先駆けて、年末12月25日に芳名板(ほうめいばん)を設置致しました。

芳名板とは、お寺や神社でよく見かけるご寄進を表記するおふだを掲げる表記板です。

門から参道、奥に本堂が見えます。

養生(ようじょう)

傷を付けないように行うカバーを養生(ようじょう)と言います。

工事スタート前に行う大切な作業工程の一つです。

この養生の仕方を見るとその工務店の『器量』が分かるものです。
養生を怠る工務店は、概(がい)してぱっとしないものです。

床板側の脚立の足はカバーを付けます。
床板を傷付けないためです。


養生シートは、通常専用の養生テープで固定しますが、無垢床板にテープを貼ると粘着材によりが床板が痛むことが有りますので、この現場では使わないことにしました。

今時の表面を溶剤系塗料で固めた建材フローリングならば大丈夫ですが、この現場は施工後40年程経過した無塗装の無垢板です。

コンクリート側は問題無いので養生テープを使用します。

建築において、造作自体が大切で有ることは勿論ですが、それ以外に気を付けなくてはならないこと、しなくてはならないことが、数多く有ります。

店も人も同じで、そのような事がその店や人の価値を決めているような気がします。

後日、引き続き工事の様子をお伝えします。

最後になりましたが、新しい年を迎え、弊社も通常通りの営業をスタートしております。

本年も変わらぬご愛顧のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

                             吟優舎スタッフ一同

                         blogged by 松山一磨&曽和理恵

紫陽花歳時記(だより)②

事務所前の紫陽花の続報です。

花が更に大きくなり、色付いてきました。
手前の本紫陽花は、綺麗な桃色です。

➀

➁

➂

西洋紫陽花『アナベル』も緑色から真っ白な花へ変化してきました。

紫陽花は梅雨にふさわしい可憐な花を咲かせてくれます。
暑い夏の前の穏やかな気候を演出してくれる美しい花として、日本ではとても人気のある樹木の一つでもあります。

2種類の紫陽花の間に有る小さな白い花は、山から飛んできたか、鳥に運ばれて来て自生した樹木です。
調べてみましたが、何の花か分かりません。
実ができたら、それを手がかりにまた調べてみたいと思います。

どなたかお分かりの方がいらっしゃり、ご一報頂けると幸いです。

④

➄

blogged by 松山一磨 & 掛水梨華

梅雨に入りました 紫陽花歳時記(だより)①

事務所の紫陽花が咲き始めました。

昨年5月に植栽したものです。

 

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手前はお馴染みの『ホンアジサイ』、奥は西洋紫陽花で白い可憐な花を咲かせてくれる『アナベル』です。

北白川でも、少し山手に上がった所に在る事務所。

街中より少し気温が低いように思いますが、その分、植物の開花も少しずれて始まります。

紫陽花は6月中にその花を人為的に切り落とさないと翌年に花を付けてくれません。

また暑い時期にはしっかり水をやらないと直ぐに萎れてしまいます。

世話をするときっちり反応してくれる『お世話しがいのある花』でもあります。

 

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blogged by 松山一磨 & 曽和理恵

美しいもの

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工事の御見積依頼をいただき、本日岩倉へ二人で現調(現場調査)に赴きました。

一旦寒さが和らいだのも束の間、とても寒い朝です。

岩倉でも岩倉西河原町というこの辺りは、山や川の自然と古い農家屋や民家屋が残る

言うならば、日本の原風景をまだ残す地域です。

 

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訪れたお宅のお向かいに有った蔵。

手直しはされていますが、戦前(80年以上前)の建築だと思います。

綺麗に漆喰で造作された窓を見つけました。

 

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桔梗をイメージしたものかもしれませんね。

バランスの良い、美しいデザインです。

 

この窓は、空気を取り入れるためのいわば『通気口』です。
通気口なので、丸い穴が有ればそれで用は足りるわけです。

それにも関わらず、何故こんなに手間のかかるものを作るのでしょうか?

 

美しいものは、作った自分のみならず、それを見た人をも楽しませてくれます。
時として感動することもあるのではないでしょうか。

 

必要なものだけを効率良く作る。
そんな仕事もあるのですが、『造形美』という言葉が著すように、作る物の姿形(すがたかたち)というものに心を込めることもまた大切な仕事だと思います。

 

京都には、そんな文化が永く息づいていて、そのようにして造られたものをこの町の至る所で見ることの出来る、貴重な場所のように思います。

 

 

blogged by 松山一磨 & 曽和理恵