『 最近の記事 』

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.6

解体が完了しました。
解体前の天井は、低い所で215cmです。
狭い空間を広く感じてもらう方法の一つとして、天井を高くするということがあります。

解体した結果、天井を上げることが可能でしたので、そのように変更しました。
ではなぜ、施工前は低い天井になっていたのでしょうか。
解体状況を見れば、その理由が分かります。

奥の天井にコンクリートの梁が有り、更にその下に排水管が走っています。
つまりこの配管を基準に天井が作られたということです。

私たちはこのコンクリート梁と配管を梁型の造作で包み、その他の部分を上げて天井を造ります。
つまり、以前は『海賊』的な施工が成されていたということです。

当然のことですが、弊社は常にデザイン性と機能性の両面を重視したプラン・施工を心掛けています。

換気扇は、吸引力とデザイン性から壁でなく天井設置を採用しました。
つまり、天井裏にダクト配管を設置しなくてはならないということです。

照明は、デザイン性からダウンライトを採用し、繊細な造作の邪魔にならないように配慮しています。
つまり、天井裏に埋め込みスペースが必要ということです。

更にバリアフリーの観点から、段差の無い床に変更しました。
そのため床は、以前より15cm上がってきます。

詳細の計画と現場確認が無ければ、以前よりも更に低い天井になってしまいます。

blogged by 松山一磨 & 藤原絵里紗

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.5

解体の続報です。

狭いスペースですので、5mm、1cmでも広くしたいところです。
通常の工事では、このようなタイルは捲らないことが常ですが、厚さにして8mmのタイルを削り取るよう、解体業者さんに依頼しました。

解体業者さんによっては、8mm撤去する意味は理解出来ないかもしれません。
しかしながら、この8mmの意味が分からない工務店には、この工事は無理だと思います。

私たちとしては、意図を汲んで、頑張って大変な作業をしてくれる業者さんに感謝するばかりです。

余談になりますが、ご夫婦共僧侶でいらっしゃるお客様は、この工事の中で、この解体業者さんを一番褒めていらっしゃいました。

『坂本君は素晴らしい!』

坂本君とは、解体業者の担当者です。

綺麗に掃除をして、作業は完了です。

  blogged by 松山一磨 & 小山聡子

堺妙法寺手洗いリノベーション vol.4

いよいよ現実的な工事のスタートです。

解体からのスタートになりますが、解体に先駆けて
①電気配線を絶縁し、仮設電源を設置
②給排水管の閉栓を行います。

解体を進めながら、現状を確認していきます。解体することで、プラン段階ではわからなかった事が多数露出してきます。

状況に合わせて、解体位置や範囲を変更し、より良いプランになるように調整をしていきます。

これは現場でしか出来ない、机上では分からない大変重要な作業です。

工務店は概して、机上寄り(設計重視)か現場寄り(設計も作業をしながら決めていく)のいずれかに偏りがちです。

しかしながら、設計はいわば冒険における地図やコンパスのようなもの。難解な問題を解くための方程式のようなものです。
それ無しにスタートするのは、危険極まりないというのが、真実です。

また現場に偏りがちな工務店は、なんとなく『海賊』か『武者集団』のようなイメージがあります。勇ましく、頼りになりそうですが、結果、力ずくなところも生じてきますので、精密さと繊細さに欠けた完成になる可能性が高いように思います。

やはり、その両方を兼ね備えることが必要だと思います。

blogged by 松山一磨&安井加奈

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.3

この工事は、日常のお寺のお勤めも行いながら、またご住職様ご家族が住みながらの工事になります。

施工場所は大変狭いので、木材加工など現実的な作業スペースが別に必要ですが、建物内部にはそのスペースが有りません。

梅雨の時期にスタートしますので、雨対策も必要です。

本堂横、施工場所にアクセスし易い場所に、巾3m×長さ6mのテントを設置しました。

梅雨に引き続き、暑い夏が訪れます。
日陰にもなり、作業効率もアップしそうです。

以前、このブログ(2022.1.9堺妙法寺芳名板)でも言及しましたが、工事本体と同じくらい大切なことが、工事前の準備です。

この準備を怠ると、工事スタート後に様々なトラベルが発生し、作業効率と職人さん達の士気も下がり、問題が集積していきます。
そして工事の失敗や事故、延いては工期の遅れへと繋がっていくことになります。

私たち工務店はとかく、『大変だ』という言葉を使い、その失敗や工期の遅れを現場状況や天候の所為(せい)にしがちですが、多くの場合は、この準備不足が起因しているように思います。

  

  blogged by 松山一磨 & 掛水梨華

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.2

男女に分かれていなかった狭い空間に男女別々の御手洗いを造り、本堂のお掃除や生花のお手入れに使う大きめのシンクも必要とのこと。
女性側には、便器個室が2箇所と専用の洗面台。
男性側には、便器個室1箇所と別に小便器、更に多目的に使えるシンクが必要です。

なかなかのご要望です。

そのような仕様のご希望に重ねて、一番拘られたことは、そのデザインです。
ここ堺妙法寺は、千利休の師匠である北向道陳の墓碑が残るお寺であり、現在も茶道文化が生き継がれている場所。
デザインは、江戸初期をイメージ出来るもの。茶室をイメージ出来るもの。
またお寺ですので、結界を作る正方形のデザインについてもご注文を頂きました。

工事前の状況

地元の工務店さんへもプランを依頼されていましたが、イメージが違うということで、遠方京都にある弊社のホームページを探されてのご依頼です。
その責任の重さを胸にひしひしと感じながら、工事はスタートしました。

  blogged by 松山一磨 & 疋田まり子