『 最近の記事 』

伏見御香宮 古民家リノベーション『蔵』vol.2

前回より始まりました「伏御香宮の古民家リノベーション『蔵』」。
続報をお伝えします。

初回のお話はこちら→vol.1

この日は施主様と共に、京都御池にあるタカラスタンダードショールームを訪れました。

ショールームスタッフによる説明を聞きながら、システムキッチンやお風呂、トイレ製品の使用感を確かめることができるショールームです。

弊社では女性スタッフや設計プランナーが同行させて頂きます。 サイズ感やデザイン面の視点から施主様の製品選びをお手伝いいたします。

「キッチンはまず収納力が欲しい」と施主様。

食べ盛りのお孫さんがいらっしゃるので、お料理のサイトを見ながらよくお料理をされるとのこと。大きなフライパンやお好み焼き用のボウルなどを収納できるように…とのご希望です。

キッチンは、今あるキッチン備品を考えながら新しいプランを決めていくと失敗が少なくなります。

食洗機などもしっかりチェックされています。

こちらはお風呂。 実際に浴槽の入り心地を試されているところです。

「私はいつもお風呂で映画を見てるんです」とおっしゃる施主様に 「スマホを置く台もあるんですよ」とサッと台を取り出すショールームスタッフ。

「海外ドラマを見ていたら、もうお風呂から上がれないですね!」
そんな会話に笑いが起こり、とても和やかな雰囲気に包まれました。

タカラスタンダードの「GRANSPA」は、浴槽と床を自由に選択できるシステムバス。

床材が一般的なものよりも目地の幅が広いので、床掃除しやすいという特徴があります。

製品のパネルを見ながら材質や色を決めているところです。

製品の色の組み合わせをモニターでシミュレーションできるので、完成時のイメージが湧きやすくなります。

和やかな雰囲気の中、ショールームでの選定は終了しました。

弊社では、ショールーム見学にコーディネータースタッフが同行しています。

施主様だけで行かれても問題はないのですが、弊社スタッフが同行することで床の色やタイルとのバランス、細かい寸法についてお話ししながら進めることができます。

料金についてのアドバイスもその場でできるので、見積もりが大幅にオーバーすることがありません。

実は弊社スタッフも、施主様と一緒にワクワクしながら製品選びをお手伝いしています。

blogged by 黒川京子

伏見御香宮 古民家リノベーション『蔵』vol.1

今回よりお届けするのは「伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』」。

ご依頼のお宅は、湧水で有名な伏見御香宮や大手筋商店街にほど近い場所にあります。

伏見はまだまだ立派な町家が残る土地。

街を歩けば、古く美しい町家が多く見られます。

月桂冠の大倉記念館や坂本龍馬が襲撃されたことで名高い寺田屋など、歴史的な建造物にも出会えます。

施主様ご夫妻は、優しいご主人と弾けるように明るい奥様。お二人ともこの伏見のご出身です。

ヴォーリズ建築がお好きで、近江八幡市内に現存するヴォーリズ建築を見に行かれるほどだとか。

今回のご依頼の町家は、もともと奥様のご実家の数件先の並び。

改装されていますが、建てられたのは戦前です。

「高校生の頃、実家は友達から忍者屋敷って呼ばれていたんですよ」と奥様。

「なぜですか?」驚いてお聞きすると、建物正面に町家らしい格子があり、それが忍者屋敷を思わせたとか。

外観も内部も30年ほど前に改装され、忍者屋敷を思わせる格子はもうありません。 今回のリノベーションで「蔵」をテーマにした町家らしい外観に生まれ変わる予定です。

奥様はリノベーションをするにあたり、1年以上前から弊社ホームページとインスタを見ておられたそうです。

「もともと町家が好きだったんです。昔、町家をお昼どころに改修したお店で少し働いていたことがあって和風でいいなあと思っていたんです。終の住処ということで、自分の好きなものに囲まれて住みたいという気持ちが大きくなったんですよ」

「周りの家はどんどん現代風のお家になっていったけれど、歴史的な街並みの伏見が好きだから、自分の家を直すなら町家風の家にと思っていたんです」

今回のプランでは2棟の内、ご両親が住まわれていた1軒を弊社が町家風にリノベーション。

もう1軒は新築して息子さんご家族が住まわれる計画です。

「孫が3月に生まれるんです。体力が持つのかなあと心配!」
そうおっしゃいながらも、とても楽しみなご様子です。

どんな町家に変わっていくのでしょうか、少しずつ様子をお伝えしたいと思います。

blogged by 黒川京子

京都市東山区 『山手の街並みに佇む町家リノベーション』 vol.6

暑い夏の盛りに解体が始まった
京都東山区の『山手の街並みに佇む町家リノベーション』

少し時間が空いてしまいましたが工事は順調に進み、いよいよ完成が近づいています。

前回までのお話はこちら→ vol.1 vol.2 vol.3 vol.4 vol.5

広報担当者が初めて現場を訪れた際には、まだサッシ戸がついていた玄関。

サッシは取り外され、木製戸がつけられました。

1階と2階の窓には格子がつけられ、
壁の色と合わせた色調に変わり、町家らしい風情に。

これだけで印象がガラリと変化します。

土間には、落ち着いた色の左官仕上げ材である墨モルタルを流し込みました。

まだやわらかいうちに飾りタイルを埋め込んで、可愛らしい表情に。乾くとまた違った趣になります。

さて、これまでまだお伝えしていなかった改装ポイントが「ガレージ」です。
建物に向かって右の、もともと物置だった部分。

こちらをガレージにしたいという施主様のご希望です。

しかしもともとの間口が狭く、軽自動車でも入らないというスペース上の問題がありました。 弊社にてこのスペースに入る車種を調査したところ、超コンパクトカーなら入ると判明。
打ち合わせの時にご連絡し、ご納得いただいた上で施工に至りました。

見切り発車でガレージを作ってしまうと後々に大変なことになってしまいます。 しっかりと計画してからお客様にご提案し、お伝えすることが大切だと考えています。

物置のアルミ戸を撤去し、垂れ壁も取り除き、門構えのガレージが完成です。
ガレージ部の屋根には、和風の雰囲気をもたらす横葺きの金属屋根をつけました。

こちらのガレージは、明るく風通しも良く、出入りしやすい場所です。
施主様がお年を召されてゆくゆく介護などが必要になった際には、改修してお部屋にすることも可能です。

その時のことを考え、ガレージの横にトイレを再配置しています。

まだまだお元気な施主様ですが、弊社では住まわれる方のライフスタイルを見据えたプランのご提案を心がけています。

前回vol.5 ご紹介した、構造用合板で柱と柱、柱と梁をつなぎ「耐力壁」を入れた部分です。

耐力壁の上に断熱材を入れ、壁を仕上げました。
その後にシステムキッチンが入り、いよいよ完成の形に近づいています。

最初の回vol.1 でお伝えした工事前のキッチンの様子です。

築100年ほどになるこの住宅。
昭和の改装で天井が閉じられていましたが、
工事で天井を落としてみると、通り庭上部の火袋と高窓が現れました。

今回のリノベーションでご提案したのは、この高窓を生かして光を取り入れるプランです。

火袋の空間を生かしているので天井も高くなり、広々と感じられます。

施主様奥様は小さい頃、この家にお住まいでした。きっとその大切な思い出も、この火袋とともに続いていくことでしょう。

裏庭から見た高窓はこのような状態でした。

ペアガラスを入れ窓枠も塗装し直し、手間をかけて仕上げたことで、味わいが出たのではないでしょうか。

完成間近で、大工の仕上げも急ピッチで進んでいます。

完成編をお待ちください!

blogged by 松山一磨 & 黒川京子