『 最近の記事 』

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.7

次に進める作業は、給排水設備の配管工事です。

以前は男女兼用であった御手洗い。
広さにして4.5帖ほどのスペースに、ご住職様ご夫妻の念願でもあった男女個別の御手洗いを造ります。
つまり片方のスペースが2.25帖程ということになります。

この4.5帖の空間に給排水合わせて13箇所の配管を仕込んでいきます。
この狭い空間ですので、10mmの誤差も許されません。

10mmと聞かれると結構大雑把に思われるかもしれませんが、ご覧のようにまだ壁も床も天井も無い、解体後の基準が取り難い状況下での施工です。

通常このようなリフォーム工事では、造作する壁や床の側に余裕(余分な寸法)を取り、造作時に計画図面との誤差を+−5mm程に寄せていきます。
しかしながらこの工事ではスペースを確保するために、その余分な遊び寸法は見ていません。
つまり、配管施工は、一発勝負です。

正直に言いますと、『墨出し』をした私自身、ドキドキする配管工事でした。

*墨出し : 施工するための位置を設定する作業

  blogged by 松山一磨 & 疋田まり子

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.6

解体が完了しました。
解体前の天井は、低い所で215cmです。
狭い空間を広く感じてもらう方法の一つとして、天井を高くするということがあります。

解体した結果、天井を上げることが可能でしたので、そのように変更しました。
ではなぜ、施工前は低い天井になっていたのでしょうか。
解体状況を見れば、その理由が分かります。

奥の天井にコンクリートの梁が有り、更にその下に排水管が走っています。
つまりこの配管を基準に天井が作られたということです。

私たちはこのコンクリート梁と配管を梁型の造作で包み、その他の部分を上げて天井を造ります。
つまり、以前は『海賊』的な施工が成されていたということです。

当然のことですが、弊社は常にデザイン性と機能性の両面を重視したプラン・施工を心掛けています。

換気扇は、吸引力とデザイン性から壁でなく天井設置を採用しました。
つまり、天井裏にダクト配管を設置しなくてはならないということです。

照明は、デザイン性からダウンライトを採用し、繊細な造作の邪魔にならないように配慮しています。
つまり、天井裏に埋め込みスペースが必要ということです。

更にバリアフリーの観点から、段差の無い床に変更しました。
そのため床は、以前より15cm上がってきます。

詳細の計画と現場確認が無ければ、以前よりも更に低い天井になってしまいます。

blogged by 松山一磨 & 藤原絵里紗

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.5

解体の続報です。

狭いスペースですので、5mm、1cmでも広くしたいところです。
通常の工事では、このようなタイルは捲らないことが常ですが、厚さにして8mmのタイルを削り取るよう、解体業者さんに依頼しました。

解体業者さんによっては、8mm撤去する意味は理解出来ないかもしれません。
しかしながら、この8mmの意味が分からない工務店には、この工事は無理だと思います。

私たちとしては、意図を汲んで、頑張って大変な作業をしてくれる業者さんに感謝するばかりです。

余談になりますが、ご夫婦共僧侶でいらっしゃるお客様は、この工事の中で、この解体業者さんを一番褒めていらっしゃいました。

『坂本君は素晴らしい!』

坂本君とは、解体業者の担当者です。

綺麗に掃除をして、作業は完了です。

  blogged by 松山一磨 & 小山聡子

堺妙法寺手洗いリノベーション vol.4

いよいよ現実的な工事のスタートです。

解体からのスタートになりますが、解体に先駆けて
①電気配線を絶縁し、仮設電源を設置
②給排水管の閉栓を行います。

解体を進めながら、現状を確認していきます。解体することで、プラン段階ではわからなかった事が多数露出してきます。

状況に合わせて、解体位置や範囲を変更し、より良いプランになるように調整をしていきます。

これは現場でしか出来ない、机上では分からない大変重要な作業です。

工務店は概して、机上寄り(設計重視)か現場寄り(設計も作業をしながら決めていく)のいずれかに偏りがちです。

しかしながら、設計はいわば冒険における地図やコンパスのようなもの。難解な問題を解くための方程式のようなものです。
それ無しにスタートするのは、危険極まりないというのが、真実です。

また現場に偏りがちな工務店は、なんとなく『海賊』か『武者集団』のようなイメージがあります。勇ましく、頼りになりそうですが、結果、力ずくなところも生じてきますので、精密さと繊細さに欠けた完成になる可能性が高いように思います。

やはり、その両方を兼ね備えることが必要だと思います。

blogged by 松山一磨&安井加奈

堺妙法寺御手洗いリノベーション vol.3

この工事は、日常のお寺のお勤めも行いながら、またご住職様ご家族が住みながらの工事になります。

施工場所は大変狭いので、木材加工など現実的な作業スペースが別に必要ですが、建物内部にはそのスペースが有りません。

梅雨の時期にスタートしますので、雨対策も必要です。

本堂横、施工場所にアクセスし易い場所に、巾3m×長さ6mのテントを設置しました。

梅雨に引き続き、暑い夏が訪れます。
日陰にもなり、作業効率もアップしそうです。

以前、このブログ(2022.1.9堺妙法寺芳名板)でも言及しましたが、工事本体と同じくらい大切なことが、工事前の準備です。

この準備を怠ると、工事スタート後に様々なトラベルが発生し、作業効率と職人さん達の士気も下がり、問題が集積していきます。
そして工事の失敗や事故、延いては工期の遅れへと繋がっていくことになります。

私たち工務店はとかく、『大変だ』という言葉を使い、その失敗や工期の遅れを現場状況や天候の所為(せい)にしがちですが、多くの場合は、この準備不足が起因しているように思います。

  

  blogged by 松山一磨 & 掛水梨華