『 最近の記事 』
京都伏見の「御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)」近くの古民家リノベーション。今回は完成編②をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
vol.6
vol.7
こちらは、新しくなったキッチンです。
施主様がタカラスタンダードルームにて選ばれたホーローキッチンが設置されました。
(その様子はvol.2でご紹介しています)
ホーローキッチンと壁のタイルは明るい色で統一されているので、すっきりと清潔感があります。
あえて高いところに設えた、キッチン上部の窓。昼間はここから自然光が入り、明るく手元を照らします。
大変読書家でいらっしゃる施主様ご夫妻。以前からお持ちの本棚、そして新たにご購入された本棚は、あらかじめ決めていた位置に設置されました。
両サイドに窓がなく奥行きが深い連棟の町家。
奥庭に面した開口をなるべく広く取ることで、開放感が感じられる室内になりました。
手前の部屋と奥の部屋は3連の引き込み戸で仕切ることができ、戸をしまえば最大限に光を取り入れることができます。
施主様は、庭の草花がお好きです。
そこで庭の緑を風景の一部として借りるいわば「借景」を意識。
庭に面した窓を大きめに、そして廊下も広めに設定しました。
施主様によると、小学生のお孫さんは輝くような緑のお庭が大変お気に入りだそう。
廊下に座ってずっとお庭を眺めておられるのだとか。
『おばあちゃん、こんな綺麗な庭は見たことがない』とまるで大人みたいな言い方をすると、笑いながら楽しくお話ししてくださいました。
施主様の喜ばれるお声を聞くと、私どもも大変嬉しい気持ちになります。
blogged by 黒川京子
2024年10月29日 3:17 PM |
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「御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)」は、伏見全町の総氏神であり、環境省「名水百選」に選ばれた「御香水(ごこうすい)」が湧くことでも有名です。
こちらにほど近い古民家リノベーション、完成編①をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
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vol.6
施主様の家は、築100年ほどになる連棟の京町家。
30年ほど前に改装され、町家らしい面影はなくなっていました。
羽柴、福島、小早川など大名ゆかりの地名が残るこの地域には、かつて坪庭付きの立派な町家が多く残っていたとか。
年月を経るうちに周りの家は次々と現代風の家に変化。そんな中でも施主様は「自分の住まいを直すなら、町家風に」と考えていたそうです。
ご依頼を受けた吟優舎がご提案したのは「蔵戸をイメージした町家リノベーション」。
玄関扉にアンティークの蔵戸を使用し、ファサード(正面外観)には町家らしい格子を設るプランです。
ご契約後、実際に使用するアンティーク蔵戸を施主様にご確認いただきました。
使い込まれた味わいが感じられる蔵戸です。
金具部分などディティールにも趣がある蔵戸。全体の傷みを補修し、磨き上げてから設置します。
蔵戸というと重く古めかしいイメージがあるのではないでしょうか。
吊り引き戸にすることで、動きは大変なめらかで軽やか、スムーズです。
戸を開ければ、墨モルタルにモザイクタイルを埋め込んだ土間が現れます。
アンティークペンダントライトの光が優しく照らす、大正モダンが薫るエントランスです。
改修前とは大きく変化したファサード。威風堂々とした蔵戸です。
「ご近所の方が前を通るたび『すごい!何が起こったの!?』と覗いて行かれるんですよ」と笑顔の施主様。
カメラマンによる撮影時にも、ご近所の方の「すごいわねー!」という驚きの声が。
思いがけず、嬉しい評判を耳にすることができました。
blogged by 黒川京子
2024年10月17日 6:07 PM |
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「伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』」の続報です。
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vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
木工事が順調に進み、完成に近づいたある日。
施主様に、縁側と玄関土間に設置するライトをお選びいただくことになりました。
部屋の雰囲気作りに欠かせない「照明」。
どのような照明デザインを選ぶかによって、部屋の雰囲気はガラリと変わります。
まずは吟優舎が保有しているアンティークペンダントライトの中から、施主様宅に合いそうなものをいくつか選定。
その後、ラインにてご提案しました。(写真は候補の一例です)
今回はお写真でお伝えしましたが、直接現場にお持ちし、施主様とともに選ぶ場合もあります。
縁側には、こちらのアンティークライトを選ばれました。
実際に設置した様子です。
かさの部分が花のようにふわりと広がるペンダントライト。
レトロな華やかさがあり、やわらかな光が廊下と庭を優しく照らします。
玄関の土間上には、丸みのあるアンティークライトを選ばれました。
設置した様子です。
ころんとしたフォルムから漏れる光が、タイルを埋め込んだ飾り土間とマッチ。レトロな趣を引き出しているのではないでしょうか。
昭和初期ごろのアンティーク照明は、古民家や京町家と好相性なことから、よくご提案させていただく照明のひとつです。
数回に分けてお伝えしてきた伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』、近々完成の様子をお伝えいたします。
blogged by 黒川京子
2024年9月20日 4:23 PM |
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京都東山区の『山手の街並みに佇む町家リノベーション』。
いよいよ完成編をお届けします。
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vol.6
築90年以上も経つ古い町家が、リノベーションによって町家らしい姿に生まれ変わりました。
ぜひご覧ください。
昭和の改装で増築しサッシなどが取り付けられた、リノベーション前の町家。
そしてリノベーション後はこちらです。
木製格子がついてガレージも新たになり、色調も統一され落ち着いた印象に変化しました。
新しいのに時代はむしろさかのぼったような、そんな雰囲気が感じられるのではないでしょうか?
では中をご案内いたします。
改修前の玄関の様子です。ごく一般的な古民家のものでした。
そして新しくなった玄関は…
玄関の土間に墨モルタルを流し込み飾りタイルを入れることで、モダンさも可愛らしさもある表情に変化しました。
飾りタイルの玄関土間は、帰ってきた時にどこかホッとするようなぬくもりがあります。
なぐり調の式台も味わいがあります。
夏には裸足で歩けば、木の質感を存分に感じられてとても心地よいことでしょう。
アンティーク風のペンダントライトが、優しく玄関を照らします。
このライトがあることで、可愛らしさがぐんと引き立つと思いませんか?
玄関の横は小さな洋室になっています。
和室と洋室の間に採用したのは、磨き上げられたアンティーク建具。
古いものを手入れして使うと、新しいものにはない味わい深い雰囲気の決め手となります。
前回お伝えしたように、トイレは玄関横のこちらに再設定しました。
まだまだお元気な施主様ですが、10年後のご年齢や生活スタイルを想定し、ご提案させていただきました。
新たに整えたガレージから、室内を見たところです。
車だけでなく電動自転車用も置けるようになっています。そのためのコンセントも設置いたしました。
アンティーク建具を開けると、和室そしてLDKへとつながっています。
京町家らしい奥に長い間取りが、現代の暮らしへと生かされています。
和室の襖は京唐紙に張り替えました。
京唐紙の面白い点は、何と言っても紙の色とインクの色でお家の雰囲気をガラリと変えるところ。
こちらのお宅は紙もインクも落ち着いた色調をお選びになったので、シックモダンな雰囲気に仕上がっています。
vol.4の回で、施主様が京都御池タカラスタンダードショールームで選ばれたシステムキッチンです。
家電収納棚や柱の色など全体的な色調とよくマッチしています。キッチンの壁面にはモザイクタイルも貼られ、すっきりとした風情にまとまっています。
このLDKにはテーブルと椅子、ソファとテレビを置かれる予定です。
キッチンの奥に洗面、お風呂と続きます。
水回りが一直線で続いているので、家事などの面でとても便利ではないでしょうか。
何度かお伝えした、キッチンの天井です。
「元々の火袋を復元することで、町家独特の天井の低さを解消した広々とした空間を作る」という今回のプラン。
吹き抜けにすることで開放感があり、また高窓から光も取り入れられるようになりました。和風のライトも雰囲気を高めています。
こちらはお風呂の窓を縁側から見たところ。
浴槽に浸かった時にお庭が見えるよう、窓の位置を微調整しています。
弊社では、こういった細かい配慮も欠かせないと考えています。
新しいお風呂も設置されました。こちらでゆったりとバスタイムを楽しまれることでしょう。
建物は完成したとお伝えしましたが、お庭の方は未完成でこれから造園作業に入ります。お庭が完成した際には、改めてこちらでお伝えする予定です。
最後になりましたが、暑い時期から寒い冬まで何度も打ち合わせに足をお運びくださった施主様。
大工に差し入れなど多くのお心遣いをいただき、厚く御礼申し上げます。
「希望していた以上に良い家に仕上がった」とお喜びの言葉までいただき、スタッフ一同とても嬉しく感じております。
心より深くお礼申し上げます。誠に有難う御座いました。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年3月7日 11:02 AM |
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【※写真をクリックすると、大きく見やすくなります】
(before)工事前
伏見稲荷にほど近い町家での 続報3回目【完成編】です。
(※以前のブログはコチラ→ VOL.1・ VOL.2)
工事前の様子(最初の写真)からの外観の変化をどうぞ。
(after)家外観01
(after)家外観02
門・玄関は、お揃いの瓦屋根と漆喰(しっくい)の白壁を再生。
(after)門周辺。ヒビや割れ欠けを補修。アルミ戸は木製の格子戸に変更。
(after)玄関外観。物置だった建築当初の旧玄関口を復活。木製格子戸と土間石飾りにて演出しました。
広い玄関内部は、アートに造詣の深いお施主様ご夫婦のギャラリーです。
(after)広い玄関内部
(after)正面壁紙は蛸唐草文様の京唐紙。(見やすいよう、この写真のみ暗く加工済み)
(after)格子天井。ギャラリーは控えめな配色に。
撤去した階段跡は吹き抜けにし、ギャラリーへの採光を確保。
(after)英文字のLの形をした展示スペースの白壁。これから、どんな風に飾られてゆくのでしょうか?!
(after)吹き抜け&飾り梁。二階に新設した木製手すりから見下ろすとこんな具合です。
では、『 Lスタイルの空間 』へ!
一見すると大空間のLDK 、じつは…
下の3つの空間(①~③)が合体した、段差の無いバリアフリーの
英字のLの形(スタイル)からなっているのです。
①…南向きの明るい<リビング空間>
(after)<リビング空間> 隣室の床の間を意識してデザインした白いアーチの小空間。
(after)<リビング空間> 書斎スペース。本物のアンティーク扉の隣に、大工造りのデスクを造作。
(after)<リビング空間>の勾配屋根。旧広縁の屋根を、飾り母屋とクロスで仕上げました。
②…格式の高い<和の座敷空間>
(after)間仕切り建具を閉めた状態。昔ながらの床の間を修復・再生しました。
(after)<和の座敷空間> 京唐紙仕上げの天袋の引戸。
(after)京唐紙仕上げの間仕切り建具。天井まである背が高い3枚引戸で、完全に開放できます。
(after)➁<和の座敷空間>と➀<リビング空間>との、間仕切り建具を開放すれば広々。
③…L字のしめくくり<DK空間>
水回り(風呂場・トイレ等)とガレージに直結しており、
家事の基地?でもあります。
(after)<DK空間>ダイニング。無垢フローリングとモザイクタイルで演出。<和のお座敷空間>との間にも、京唐紙の3枚戸が隠されています。
(after)対面式キッチンには、大容量の補助カウンターも設置。
(after)間仕切り建具を開放した大空間LDK! L字形に合体した<和のお座敷空間>と<リビング空間>と<DK空間>。
そして、<DK空間>のもうひとつの特徴は、
「車と一緒にくつろげるスペース」があること。
(after)ご家族で過ごすテーブルから、ガレージの愛車を眺めてお楽しみいただけます!
(after)ガレージ側の右奥には、棚と流し台スペースを設置。さまざまな用途に使っていただけそうです。
(after)ガレージの格子天井。玄関と同じ格子天井ですが、こちらは木目を活かした仕上げに。
これにて工事完了です!
お施主様ご夫婦には今回、木部の塗装を中心にご活躍いただきました。
邸内の面積が広いこともあり、想像以上に大変な作業です。
本当におつかれさまでした。そして、工事期間中は
さまざまお気遣いいただき、誠にありがとうございました!
スタッフ一同より、心から御礼申し上げます。
・再び、玄関とぬれ縁へ。お邪魔しました!
※こちらの『Lスタイル-LDKの町家』 は、弊社のホームページの
『 ピックアップ施工事例 Before&After 』にて、工事前と完成の様子を
詳しく確認することが可能です。
よろしければ、合わせてご覧ください。
『 ピックアップ施工例 』
(→ コチラ http://www.ginyusya.com/pickup/detail_10.html)
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2015年1月31日 2:39 PM |
カテゴリー:Lスタイル VOL.3 |
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