『 最近の記事 』
「伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』」の続報です。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
木工事が順調に進み、完成に近づいたある日。
施主様に、縁側と玄関土間に設置するライトをお選びいただくことになりました。
部屋の雰囲気作りに欠かせない「照明」。
どのような照明デザインを選ぶかによって、部屋の雰囲気はガラリと変わります。
まずは吟優舎が保有しているアンティークペンダントライトの中から、施主様宅に合いそうなものをいくつか選定。
その後、ラインにてご提案しました。(写真は候補の一例です)
今回はお写真でお伝えしましたが、直接現場にお持ちし、施主様とともに選ぶ場合もあります。
縁側には、こちらのアンティークライトを選ばれました。
実際に設置した様子です。
かさの部分が花のようにふわりと広がるペンダントライト。
レトロな華やかさがあり、やわらかな光が廊下と庭を優しく照らします。
玄関の土間上には、丸みのあるアンティークライトを選ばれました。
設置した様子です。
ころんとしたフォルムから漏れる光が、タイルを埋め込んだ飾り土間とマッチ。レトロな趣を引き出しているのではないでしょうか。
昭和初期ごろのアンティーク照明は、古民家や京町家と好相性なことから、よくご提案させていただく照明のひとつです。
数回に分けてお伝えしてきた伏見御香宮の古民家リノベーション『蔵』、近々完成の様子をお伝えいたします。
blogged by 黒川京子
2024年9月20日 4:23 PM |
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お客様が、ご依頼の経緯や施工の感想をお書きくださいました。
「お客様の声」として、こちらにご紹介いたします。
【京都市左京区 0様より】
コロナ禍が始まった2020年春、京都の街に町家ゲストハウスの売物件が沢山出ていることに気づき、私もこんな別宅があったらいいなと夢見ながらネットで何軒か古家を探しはじめると同時に、素敵な町家を検索していたところ吟優舎さんに行き当たりました。
ふと、ある古家について相談したく吟優舎さんにメールを送ったところ松山さんから迅速に返事をいただきその対応の良さにここにお願いしようとすぐに決める事ができました。
松山さんの良いところは(笑) 当方は素人で漠然としたイメ-ジしか伝える事しかできないのですがそれを受け止めてさらに上の提案を次々と勧めて頂けた事です。そして実際に小さな古家のリノベ-ションをして頂いたところ当方の想像以上の仕事をして頂けました。
大阪と京都の2拠点生活に確信が持てた一昨年、定年後の事を考えて車庫付きの物件があったらいいなぁとネットを見ていたら気になる1軒に当たりました。ただ今度は前と違ってフルスケルトンにするリノベ-ションが必要で改修費用が想定できず躊躇しましたが、松山さんに相談して“吟優舎さんに仕事を受けていただけて、予算が想定内だったら購入しよう”と決心しました。そして松山さんには内見に同行していただき、建物の状態を綿密に調査してもらい、上記2条件が可能と回答いただけたのでその場で購入を決めました。
私も建築にかかわる仕事をしているのでよくわかるのですが、一番心配なのが手を抜かれることです。ましてや工務店がそれを主導したら目も当てられません。
その点吟優舎さんに仕事をお願いすることができて、8カ月にわたる大工事も安心して過ごすことができました。(この安心というのは非常に大切だとつくづく思いました)
実際、完成最終チェック時に松山さんが何箇所もやり直しの指示を出されていて、そこまでしなくてもと恐縮すると同時にやっぱり吟優舎さんにお任せしてよかったと改めて思ったものでした。
吟優舎のスタッフのみなさんも松山イズムが浸透していて、とにかく対応が丁寧で何時も気持ちの良い応対をいただきました。
皆様本当にありがとうございました。
大切なお家のリノベーションを任せてくださり、さらにはこのようなメッセージをくださいますこと、大変嬉しく、また大きな励みになります。
身に余る内容に大変恐縮し、工務店冥利に尽きるばかりだと感激しております。心より深くお礼を申し上げます。
お客様に感動していただくことを目標に、今後も社員全員で日々の仕事を大切にしてまいります。
誠にありがとうございます。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年5月9日 3:13 PM |
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現在工事中の「伏見御香宮の古民家リノベーション」、続報です。
前回までのお話はこちら→vol.1
vol.2
この日は、解体工事を始めるにあたり、ご近所へご挨拶に伺います。
弊社でこのような挨拶文と粗品をご用意します。
施主様もお品を用意されています。
スケジュールを確認中。
その後、施主様と弊社女性スタッフでいざスタート。
ご近所のお家を一軒一軒ご挨拶に回ります。
工事が始まることをお伝えすると、「いよいよ始まるんですか、楽しみですね」とご近所の皆様。
日頃からの仲の良さ、ご近所付き合いの深さが伺えます。
とてもお話上手で明るい奥様のお人柄も大きいかもしれません。
中には、吟優舎の住所を見て「北白川?懐かしいわ。私は小さい頃、よくあの辺りで遊んだのよ」とおっしゃる方も。
ご挨拶回りも無事に終わり、お家の中の片付けも順調に進んでいます。
いよいよ解体工事が始まります。
blogged by 黒川京子
2024年4月24日 4:53 PM |
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京都東山区の『山手の街並みに佇む町家リノベーション』。
いよいよ完成編をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
vol.6
築90年以上も経つ古い町家が、リノベーションによって町家らしい姿に生まれ変わりました。
ぜひご覧ください。
リノベーション前
昭和の改装で増築しサッシなどが取り付けられた、リノベーション前の町家。
そしてリノベーション後はこちらです。
木製格子がついてガレージも新たになり、色調も統一され落ち着いた印象に変化しました。
新しいのに時代はむしろさかのぼったような、そんな雰囲気が感じられるのではないでしょうか?
では中をご案内いたします。
改修前の玄関の様子です。ごく一般的な古民家のものでした。
そして新しくなった玄関は…
玄関の土間に墨モルタルを流し込み飾りタイルを入れることで、モダンさも可愛らしさもある表情に変化しました。
飾りタイルの玄関土間は、帰ってきた時にどこかホッとするようなぬくもりがあります。
なぐり調の式台も味わいがあります。
夏には裸足で歩けば、木の質感を存分に感じられてとても心地よいことでしょう。
アンティーク風のペンダントライトが、優しく玄関を照らします。
このライトがあることで、可愛らしさがぐんと引き立つと思いませんか?
玄関の横は小さな洋室になっています。
和室と洋室の間に採用したのは、磨き上げられたアンティーク建具。
古いものを手入れして使うと、新しいものにはない味わい深い雰囲気の決め手となります。
前回お伝えしたように、トイレは玄関横のこちらに再設定しました。
まだまだお元気な施主様ですが、10年後のご年齢や生活スタイルを想定し、ご提案させていただきました。
新たに整えたガレージから、室内を見たところです。
車だけでなく電動自転車用も置けるようになっています。そのためのコンセントも設置いたしました。
アンティーク建具を開けると、和室そしてLDKへとつながっています。
京町家らしい奥に長い間取りが、現代の暮らしへと生かされています。
和室の襖は京唐紙に張り替えました。
京唐紙の面白い点は、何と言っても紙の色とインクの色でお家の雰囲気をガラリと変えるところ。
こちらのお宅は紙もインクも落ち着いた色調をお選びになったので、シックモダンな雰囲気に仕上がっています。
庭に面したLDK
vol.4の回で、施主様が京都御池タカラスタンダードショールームで選ばれたシステムキッチンです。
家電収納棚や柱の色など全体的な色調とよくマッチしています。キッチンの壁面にはモザイクタイルも貼られ、すっきりとした風情にまとまっています。
このLDKにはテーブルと椅子、ソファとテレビを置かれる予定です。
キッチンの奥に洗面、お風呂と続きます。
水回りが一直線で続いているので、家事などの面でとても便利ではないでしょうか。
何度かお伝えした、キッチンの天井です。
「元々の火袋を復元することで、町家独特の天井の低さを解消した広々とした空間を作る」という今回のプラン。
吹き抜けにすることで開放感があり、また高窓から光も取り入れられるようになりました。和風のライトも雰囲気を高めています。
こちらはお風呂の窓を縁側から見たところ。
浴槽に浸かった時にお庭が見えるよう、窓の位置を微調整しています。
弊社では、こういった細かい配慮も欠かせないと考えています。
新しいお風呂も設置されました。こちらでゆったりとバスタイムを楽しまれることでしょう。
建物は完成したとお伝えしましたが、お庭の方は未完成でこれから造園作業に入ります。お庭が完成した際には、改めてこちらでお伝えする予定です。
最後になりましたが、暑い時期から寒い冬まで何度も打ち合わせに足をお運びくださった施主様。
大工に差し入れなど多くのお心遣いをいただき、厚く御礼申し上げます。
「希望していた以上に良い家に仕上がった」とお喜びの言葉までいただき、スタッフ一同とても嬉しく感じております。
心より深くお礼申し上げます。誠に有難う御座いました。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年3月7日 11:02 AM |
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【※写真をクリックすると、大きく見やすくなります】

(before)工事前
伏見稲荷にほど近い町家での 続報3回目【完成編】です。
(※以前のブログはコチラ→ VOL.1・ VOL.2)
工事前の様子(最初の写真)からの外観の変化をどうぞ。

(after)家外観01

(after)家外観02
門・玄関は、お揃いの瓦屋根と漆喰(しっくい)の白壁を再生。

(after)門周辺。ヒビや割れ欠けを補修。アルミ戸は木製の格子戸に変更。

(after)玄関外観。物置だった建築当初の旧玄関口を復活。木製格子戸と土間石飾りにて演出しました。
広い玄関内部は、アートに造詣の深いお施主様ご夫婦のギャラリーです。

(after)広い玄関内部

(after)正面壁紙は蛸唐草文様の京唐紙。(見やすいよう、この写真のみ暗く加工済み)

(after)格子天井。ギャラリーは控えめな配色に。
撤去した階段跡は吹き抜けにし、ギャラリーへの採光を確保。

(after)英文字のLの形をした展示スペースの白壁。これから、どんな風に飾られてゆくのでしょうか?!

(after)吹き抜け&飾り梁。二階に新設した木製手すりから見下ろすとこんな具合です。
では、『 Lスタイルの空間 』へ!
一見すると大空間のLDK 、じつは…
下の3つの空間(①~③)が合体した、段差の無いバリアフリーの
英字のLの形(スタイル)からなっているのです。
①…南向きの明るい<リビング空間>

(after)<リビング空間> 隣室の床の間を意識してデザインした白いアーチの小空間。

(after)<リビング空間> 書斎スペース。本物のアンティーク扉の隣に、大工造りのデスクを造作。

(after)<リビング空間>の勾配屋根。旧広縁の屋根を、飾り母屋とクロスで仕上げました。
②…格式の高い<和の座敷空間>

(after)間仕切り建具を閉めた状態。昔ながらの床の間を修復・再生しました。

(after)<和の座敷空間> 京唐紙仕上げの天袋の引戸。

(after)京唐紙仕上げの間仕切り建具。天井まである背が高い3枚引戸で、完全に開放できます。

(after)➁<和の座敷空間>と➀<リビング空間>との、間仕切り建具を開放すれば広々。
③…L字のしめくくり<DK空間>
水回り(風呂場・トイレ等)とガレージに直結しており、
家事の基地?でもあります。

(after)<DK空間>ダイニング。無垢フローリングとモザイクタイルで演出。<和のお座敷空間>との間にも、京唐紙の3枚戸が隠されています。

(after)対面式キッチンには、大容量の補助カウンターも設置。

(after)間仕切り建具を開放した大空間LDK! L字形に合体した<和のお座敷空間>と<リビング空間>と<DK空間>。
そして、<DK空間>のもうひとつの特徴は、
「車と一緒にくつろげるスペース」があること。

(after)ご家族で過ごすテーブルから、ガレージの愛車を眺めてお楽しみいただけます!

(after)ガレージ側の右奥には、棚と流し台スペースを設置。さまざまな用途に使っていただけそうです。

(after)ガレージの格子天井。玄関と同じ格子天井ですが、こちらは木目を活かした仕上げに。
これにて工事完了です!
お施主様ご夫婦には今回、木部の塗装を中心にご活躍いただきました。
邸内の面積が広いこともあり、想像以上に大変な作業です。
本当におつかれさまでした。そして、工事期間中は
さまざまお気遣いいただき、誠にありがとうございました!
スタッフ一同より、心から御礼申し上げます。

・再び、玄関とぬれ縁へ。お邪魔しました!
※こちらの『Lスタイル-LDKの町家』 は、弊社のホームページの
『 ピックアップ施工事例 Before&After 』にて、工事前と完成の様子を
詳しく確認することが可能です。
よろしければ、合わせてご覧ください。
『 ピックアップ施工例 』
(→ コチラ http://www.ginyusya.com/pickup/detail_10.html)
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2015年1月31日 2:39 PM |
カテゴリー:Lスタイル VOL.3 |
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